打ち合わせの経験が少ない時は、何をどうしてよいか分からないことがよくありますよね。上司に同行して打ち合わせの経験がふめれば良いですが、小さな会社などでは、最初から一人で行かなければいけないこともあります。私も最初に勤めた会社ではそうでした。段取りが分からないので、お客様の話を聞くだけ。帰った後に上司から「あれは聞いてないのか」「この場合どうするんだ」など詰められます。そうならないよう、打ち合わせには準備が必要です。

今回はキックオフミーティングの前段階の業者選定時、つまりオリエンテーションの場合です。案件確定後のキックオフミーティングだと、また違った見方がありますが、まずは受注に繋がるかどうかの打ち合わせ時の話になります。今回も弊社のスタッフによく話す内容をまとめました。気になる箇所があればご指摘もらえると嬉しいです。

この中で絶対に守らないといけないのは、簡単なことですが「絶対に遅刻しないこと」です。後は良い具合にお願いします。

事前に調査をすること

打ち合わせ前に訪問先の会社を調べておきましょう。Webサイトを見たり、その業界全体のことをざっと把握しておく必要があります。その訪問が重要であると思うのであれば、ターゲットや競合なども調べるとよいでしょう。これで、多少なりとも話を理解しやすくなるはずです。Webサイトのリニューアルの話であれば、Webサイトを見て、何か問題が確認しておきましょう。

何を求めているかを聞き出す

初めての打ち合わせでは「Webサイトをリニューアルしたい」「Webサービスを作りたい」といった要望があるはずです。そこで、それは何のためなのか、現状は何に困っているのか、何を実現したいのか、など根本的な問題を探りましょう。そうすれば、どのようなリニューアルをすべきか、既存サイトの改善で解決できそうなど、具体的な提案をしやすくなります。

その場でアイデアを出す、発言をする

初対面の打ち合わせで相手の話を聞くだけでは、何も良い印象を与えることはできません。オリエンテーションなので、自分のところだけではなく、同業他社にも声をかけているケースは多いでしょう。その時、提案書や見積もりだけで判断してもらうのではなく「弊社のことをよく理解してくれている」「Webサイト制作において知識が豊富そうだ」「弊社の課題を解決してくれそうだ」などと思ってもらえるよう、打ち合わせ時に少しでも信頼を得られることに注力しましょう。

予算はできれば知りたい

予算感を知っておけば、それに合わせた提案がしやすくなります。逆に把握できていないと、双方にとって不毛な時間を費やしてしまうことになりかねません。予算を聞きづらい場合は、話を一通り聞いた後で「このくらいの規模でしたら、大体000万から000万くらいかかりそうです。いかがでしょうか」と幅を持たせて伝えましょう。予算感がかけ離れている場合は、そこで予算を聞くことができます。

次に何をするかを明確にする

打ち合わせの最後には「何日何時までに提案書と見積もりをメールで送る」などのように、いつまでに何をするかを伝えましょう。期日を伝えるのは必須です。ちなみに、提案時も面談した方がよいのか、メールでよいのかはその都度判断してください。面談の方がコミュニケーションを取りやすいのでメリットが大きいですが、例えば概算見積もりだけであれば、メールの方がお互い時間を使わなくてすむでしょう。

絶対に遅刻しないこと

乗換や地図のアプリケーションを使えば、約束の時間につくことは難しくありません。それでも「場所は合ってるが建物が分からない」「大きなビルで受付を通って移動してたら遅刻した」といったケースもありえます。ですから、初めて行く場所は時間に余裕をもって行きましょう。初めての訪問では、遅刻するリスクを含んだギリギリの移動より、事前に到着して時間を潰すくらいの安全策をとった方が無難です。どうしても遅刻してしまいそうな時は、訪問先に電話しましょう。遅刻は待たせている方に大変失礼ですし、人によってはかなり大きなマイナスイメージを与えてしまいますので、必ず時間前に着くようにしてください。

まとめ

個人的な印象ですが、クライアントや制作者とこまめにコミュニケーションをとってくれるディレクターは進行管理が上手いです。上記にあげたものは、どれもディレクターには当たり前のことかもしれませんが、納品まで同じクオリティでディレクションするのはとても難しいと思います。

  • そもそも会いにいく必要はあるのか(メールだけのやりとりでいい場合もある)
  • 打ち合わせの進め方(お客様から話をしてこない場合はこちらが進行役となって話を聞き出すこと)
  • ヒアリングシートについて(話の状況に応じて使うこと)
  • 最低限の身だしなみ(襟付きかジャケットはあった方がよい)
  • 簡単に会社の紹介をしておく(最初か最後あたりに)
  • 嘘はつかないこと(出来ないことは出来ないと言おう。ただ、出来ると思ったのなら出来ると言ってよい)